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[連載] 第16回:AIを実装するために考えるべきステップ

 

ここ1、2年でAI( Artificial Intelligence)という言葉がブームと言ってもいいほど浸透し、いよいよAI時代に突入してきました。その中で、未来の技術面のみを問うケースも多く見られます。

本連載では、その背景やトレンドについても説明するのと同時に、AIが一体どのような形で企業や、社会で仕事や生活をしている私たちに影響を与えるかをお伝えできればと思います。

後編は
1.スマートマシンの最前線
2.人間の強み
3.人間の生き延びる道
の3つのテーマでお届けしていますが、本日は「3.人間の生き延びる道」として、実際にAIを活用していくための実行の7つのステップをご紹介していきましょう。

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§ AIテクノロジー活用の7つのステップ
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《1》どこにAIを活用するかを判断
これはまさに責任者が方向性を示す「ステップ・アップ」に近いかと思います。どういうことをしなければならないかという方向を示すのは人間しかできませんので、まずそこを考えていきます。

《2》テクノロジーの進化の理解
現時点の技術で何ができるかがわからないと、どのようなことができるのかもわかりません。文系と理系といったくくりを取り払い、もっと広義の意味で技術への理解を深めて、どうやって技術を適用できるかを考えていきます。

《3》自動化における規制を考える
どこまで機械がやっていいかを考えることです。例えば先日の裁判官の保釈判断の話ですと、機械が出したアウトプットをそのまま採用するかというと、間違いなくNOです。機械はどこまでを担当し、どこから人間が引き受けるべきなのかというガイドラインをきちんと考えなければなりません。

《4》オペレーションの構築
実際にオペレーションを構築するというステップになります。このとき、技術者だけではなく、オペレーションの実務を知っている方と協力をしていくことが必要です。

《5》機械による学習
一度作ったものはそれで終わりではありません。人間が学習するのと同じように、機械も学んでいかなければなりませんし、新しいルールが適用される度に、さらに継続的に学習をしてもらわなければなりません。また、その管理、運用は完全に人間がしなければならない仕事です。

《6》横展開できるプラットフォームの確立
1つをプロジェクトとして作り、またプロジェクトができたら新たに1つ作り……、となってしまうと、とてもではありませんが活用のスピードは上がりません。そこで1つの成果をもとに横展開ができるようなプラットフォーム(基盤)を構築し、学習成果を適用しながらまた新しいものを作れるようにすることで、よりスムーズに、そして、より大きな領域で活用することが可能になります。

《7》責任者を置く
当然ですが、どういう形で使われるべきか、いつまで使われるべきかを考え、何かあった時にその対応をするための人を置く必要があります。

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§ 好奇心を持ち、自主的に勉強を
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上記は企業内での7つのステップを想定しており、ステップごとに役割分担することもできますが、個人としてAI時代に備えていくためにはどのようなことが求められるのでしょうか。

まずは、世の中の動向を自分自身で知り、それに対する抵抗をなくしていくべきでしょう。機械がどんどん進化しているということを理解して、単なる一消費者としてではなく、機械に対して興味関心を持ち、世界はどちらに向かっているのかということにアンテナを張る、自主的に勉強するということも重要になってくるかと思います。

新聞やニュースから学ぶことも多いと思います。ですが、技術の進歩は早いため常に感性を研ぎ澄ませながら、この技術ならばこんな事ができるのではないかと好奇心を持って、自分自身でポジションを作っていくことも重要になってきます。

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§ 併せて考えたい、AI時代の組織のあり方
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AI技術の活用は、必ずしもテクノロジーに関与している企業だけでなく、先を見据えている経営者の方々のリーダーシップのもとで、より多くの業界、企業において新たな動きが見られ始めています。

今後技術が進展すると、特に大きな企業が競争力を保つためには、いずれはAIを活用しなくてはならない状況に置かれることでしょう。しかし、人間が行ってきた仕事を機械が代替するようになったからといって、ゴールドマン・サックスのトレーダー600人が2人になった時のように、いきなり598人を解雇することが果たして日本企業にできるでしょうか? そして、それをすることは本当に喜ばしいことでしょうか?

経営者の方々はこれらも見据えて、どのような技術を採用するかということだけでなく、どのような組織にしなければならないかということを並行して考えて、組織の変革を進めなくてはなりません。組織の変更は機械の進化以上に時間がかかります。そのために既に手を打ち始めているという先見性のある企業が多くなってきています。

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※この『AI時代の勝者と敗者』はアセントロボティクス株式会社 代表取締役 
石﨑雅之講師の講義の一部を本メールマガジン用に改編したものです。
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AI時代の勝者と敗者 2018.09.25 [vol.17]

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