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[連載] 第12回:AIテクノロジーの進化の現状を押さえる

 

ここ1、2年でAI( Artificial Intelligence)という言葉がブームと言ってもいいほど浸透し、いよいよAI時代に突入してきました。その中で、未来の技術面のみを問うケースも多く見られます。

本連載では、その背景やトレンドについても説明するのと同時に、AIが一体どのような形で企業や、社会で仕事や生活をしている私たちに影響を与えるかをお伝えできればと思います。

後編は
1.スマートマシンの最前線
2.人間の強み
3.人間の生き延びる道
の3つのテーマでお届けしていますが、本日は「人間の強み」について見ていきましょう。

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§ AIの進化の4段階を理解する
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「人間の強み」を考えるのに、AIテクノロジーの進化の4つの段階を押さえておくと整理しやすいでしょう。

第1段階は数値分析や文字・音声の認識により、構造化されていないものでも形にしていき、それを繰り返し処理していくような技術で、この部分の成熟度は上がってきています。

第2段階はこの反復作業を自動化・強化し、人間のサポートができるようになっている状態です。

そして第3段階が前回お伝えした機械学習や、自然言語を人間のように聞き、人間のように対応するという状況認識の力などを指します。第3段階は一部で実際に活用されてはいるものの、十分な形で生活の中までに溶け込んでいるかというと、まだまだ機械にできることは限られている状態かと思います。

それに対して第4段階の「自己を認識する知性」を持った状態。現時点では全く未開発だと言われています。

これらが全てできるようになった時が最終形とされ、「最高融合機械」=「AGI(Artificial General Intelligence)」と呼ばれる段階になります。AGIという言葉はこれから耳にする機会が出てくるかと思います。このAGIが2045年のシンギュラリティの世界、つまり機械が人間と全く同等の判断・行動ができるようになる時代を意味しています。

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§ 強化学習は子どもの自転車の習得と同じ?
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つまり、3段階目と4段階目がまだ機械にはできていないところなので、人間の強みを発揮できる分野であると考えてよいでしょう。ただし、日進月歩で技術は進んでいますので、あと5年もしないうちに、特に第3段階に関してはより成熟度が高まり、活用される領域が増えてくるのではないかと思われます。

第3段階というのは、作業効果や分析結果を機械が自ら観測し、別の可能性を試みてより優れた行動ができるかを調べ、これまでの知識を修正できるようになります。これがこれまでの回でお話してきた強化学習によって実現されます。まさに子どもが失敗を繰り返しながら自転車に乗れるようになってくるのと同じようなものです。

ただ、子どもが自転車を習得するようになるまでには、人間だからこそなし得る、数値化できない様々な機能や感覚が駆使されています。その目には見えない複雑な習得過程を、機械の場合は全てデータに置き換えて行わなければならず、膨大なデータをシステムがプロセスして、最良の方法を学んでいかなくてはなりません。今のコンピュータの技術だけだと扱えるデータ量がどうしても限られるのですが、前回お伝えした量子コンピュータが実用化されると、処理できる量が膨大なものになります。そうすると、本当に短い時間で人間なり、動物なりに近いことを機械が習得することができ始めるのではないのかと思われます。

一方で、第3段階では機械は命じられたことを疑うことができません。「これを学びなさい」と言われると一生懸命それを学び続けるのですが、そもそも何を学ぶべきなのか、どこに活かすのか、いつまで続けるのかを考えることはできませんし、取り組んだ結果の成功を喜ぶわけでもありません。できるようになったことをどう使うかは人間の判断ですし、人間がそれを使わなければ無駄になってしまうのです。

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§ 機械自らが作業を疑問視する第4段階
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それが第4段階になると、最終的な目標の最適化や自己判断までができる状態になります。この段階においては、機械が目標を検討し、それに至る別のルートを見つけ出し、さらにその目標を疑問視することもできるようになります。これが第3段階と第4段階の非常に大きな差です。

つまり、人間と同じように分析をして、何らかの学習をした際、果たしてこの学習をすべきだったのか、そもそも何の学習をすべきだったのかということまで考えます。また、処理を進めどこかで行き詰まったときには、これ以上やることに意味があるのか、意味がなく単にコンピュータの資源を無駄に使ってしまうだけなら止めてしまえ、それよりも別のことを考えよう、といった判断ができるようになります。ここまで来ると、人間に果てしなく近づいてくるのではと思います。

次回は、それがいつできるようになるのか、本当にできるようになるのか見ていきたいと思います。

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※この『AI時代の勝者と敗者』はアセントロボティクス株式会社 代表取締役 
石﨑雅之講師の講義の一部を本メールマガジン用に改編したものです。
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AI時代の勝者と敗者 2018.07.31 [vol.13]

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