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[連載] 第3回:AIができること・できないこと

 

ここ1、2年でAI(Artificial Intelligence)という言葉がブームと言ってもいいほど浸透し、いよいよAI時代に突入してきました。その中で、未来の技術面のみを問うケースも多く見られます。

本連載では、その背景やトレンドについても説明するのと同時に、AIが一体どのような形で、企業や社会で、仕事や生活をしている私たちに影響を与えるかをお伝えできればと思います。

1. 技術の進歩と環境の変化
2. AI(人工知能)の影響
3. AI時代に生き残る仕事とは

の3つのテーマでお届けします。

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§ 「行動能力」「学習能力」の2軸でAIの進化を整理
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本日は、2つ目のテーマである、仕事や社会における「 AI(人工知能)の影響 」のうち、AIができていること・できていないことを整理してみていきましょう。

AIのテクノロジーの種類と進化について見ていく際、AIの「行動能力」「学習能力」の2軸でマトリックス上に整理すると分かりやすくなります。

「行動能力」は次のようなレベル分けをします。
1.数値分析
2.言語や画像の処理
3.デジタル作業の遂行(管理および意思決定)
4.物理的作業の遂行

「学習能力」は次のように考えます。
1.人間支援
2.反復作業の自動化
3.状況認識・学習
4.自己を認識した知性

それぞれを縦軸・横軸にとり表にすると、すでに技術として開発されていて、場合によると一般的に適用されているもの、また、市場にまだ出てきていないものがよくわかります。

最終形としては行動能力と学習能力が上記を全て満たす「最高融合機能」となり、それこそ、SFの世界のように、機械が人間のようにものを考えて行動できるようになっている状態と考えいただければと思います。

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§ “Siri”はどの「学習能力レベル」にあてまはる?
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縦軸に取った「行動能力」を上から順に見ていくと、まずは「数値分析」「言葉や画像の理解」「デジタル作業の遂行」そして最終的には「物理的作業の遂行」とあります。最後の2つについては並行して起きていると考えられますので、必ずしも順序があるわけではありません。

例えば、「物理的作業の遂行」に関しては、ロボットはすでに1970、80年代には工場のラインの中では積極的に使われるようになりました。また、人間の代わりに難しい仕事、力のいる仕事、人間が入れないような環境で仕事をするものも全てロボットと考えることができます。それらがさらに遠隔で操作できるようになり、人間支援の役割がますます進みました。

また、Apple社の「Siri」などは、問い合わせに対して答えを出してくれる便利なツールです。Siriは学習能力レベルの「状況認識・学習」にあたる、自然言語の処理ができる領域に近いのではと思われます。

当然ですが、自然言語処理というのにも濃淡、成熟度が違います。単に聞いた言葉をテキストに戻し、それをベースに検索、判断をするというだけのものもあります。また、それらを組み合わせて自ら学習し、正しい答えを導き出せるようにするものもあります。さらに数値分析が加わることにより、回答における濃度や品質が大分違ってくると言えるでしょう。

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§ コンピュータが自我を持つ時代は来るのか
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「学習能力」において最終段階であることを示す「自己の認識」というところは、今はまだできていないとされています。簡単に言うと、機械は言われたことはちゃんとするし、決められたことは人間よりも正確に、早く処理することはできます。しかし、自己の判断で「これをすべきだ」と動くことは今の時点ではありません。

近い将来にそれが実現するのでしょうか。シンギュラリティのような時代が来るならば、自我を持ったAIに近づいてくると考えられます。しかし、今の時点で「自己の認識」の分野は、少なくとも人間が対応しなければならない大事な領域であると考えられています。

ここまで見てきたように、AIが進化してくると人間の仕事がどんどん奪われてくるのでは、と心配される方もいらっしゃるかと思います。次週は、どんな仕事が生き残り、どんな仕事がAIに置き換わっていくのか、具体的な事例で見ていきたいと思います。

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※この『AI時代の勝者と敗者』はアセントロボティクス株式会社 代表取締役 
石﨑雅之講師の講義の一部を本メールマガジン用に改変したものです。
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AI時代の勝者と敗者 2018.03.13 [vol.3]

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